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気分が揺らぐ日に支えになる空間-働く人の“波”に寄り添うオフィスの工夫
2025.12.01
「今日はなんだか気分が乗らない」——そんな日が、誰にでもあります。
近年では“プレゼンティーズム(出勤していても生産性が下がっている状態)”という概念が注目されており、体調や気分の揺らぎが業務効率に与える影響が可視化されつつあります。こうした“揺らぎ”を前提にした空間設計は、働く人のウェルビーイングを支える重要な要素です。
感情の“波”に影響する空間要素
心理学の研究では、光・音・香り・温度・色彩といった環境要因が、集中力やストレスレベルに大きく影響することがわかっています。
たとえば、自然光の取り入れはセロトニン分泌を促し、気分の安定に寄与します。また、音環境のコントロール(ホワイトノイズや吸音素材の活用)は、過度な刺激を抑え、安心感を生み出します。
「選べる余白」があることの安心感
ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)という考え方では、業務内容や気分に応じて働く場所を選べる柔軟性が重視されます。
このアプローチは、自律性の感覚を高め、ストレスを軽減する効果があるとされており、特に気分が揺らぎやすい日には有効です。
静かな集中ブース、やわらかいソファのあるリフレッシュスペース、自然素材を使った落ち着いた空間など、多様な選択肢があることで「今日はここがいい」と自分で選べる安心感が生まれます。
空間だけでなく、言葉も設計できる
空間の“感情設計”という考え方では、物理的な要素だけでなく、人との距離感やコミュニケーションのあり方も含めて設計対象と捉えます。
たとえば、心理的安全性を高めるためには、「話しかけやすさ」や「沈黙を許容する空気感」も重要です。
「今日は静かに過ごしたい」「少し距離を取りたい」——そんな気持ちを自然に表現できる仕組みや文化が、空間と人の関係性をよりやさしくします。
まとめ:揺らぎを前提にしたオフィスの可能性
感情や体調の“波”は、決して例外ではなく、日常の一部です。
だからこそ、空間がその揺らぎを前提に設計されていることは、働く人の持続的なパフォーマンスと幸福感に直結します。
「いつも元気でいなければならない」ではなく、「どんな日でも居場所がある」——そんなオフィスが、これからの働き方に必要とされているのではないでしょうか。
働く人の気分やコンディションに寄り添う空間づくりを、私たちBirthは大切にしています。
「どんな日でも、ここにいていい」と感じられるオフィスを、一緒に考えてみませんか。
ご相談はいつでもお気軽にどうぞ。
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