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アロマテラピーとオフィス
2024.07.29
オフィスのエントランスに入ったら、ふわっといい香りがする。そんな体験が一度はあると思います。オフィスに香りがあることで、どのような効果を発揮してくれるのでしょうか。また、置く際には何に気をつけるべきなのでしょうか。導入しよう、してみたいと思っている方必見、アロマが及ぼすオフィスへの影響について見ていきましょう。
アロマテラピーとは
アロマ(芳香)+テラピー(療法)からできた造語で、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル、以下オイル表記)を使って、心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法のことを指します。
オイルは香りによって効果が異なり、ハーブ系は集中力を高める、柑橘系はリラックスした気持ちになるなど、場所によって香りを変えることが重要となります。
- 健康:脳の視床下部※1に伝わり自律神経系・ホルモン系・免疫系に影響を与えるため、心身のバランスを整え脳を活性化、感情をリセットしてくれる
- 業務効率:香りの効果により、勉強・仕事が集中できる、記憶力向上、ストレス軽減が見込める
- イメージ定着:プルースト現象※2を利用したブランドイメージの定着・Ambient Scenting※3
- 抗菌・消臭効果:汗やたばこのにおいが気になるとき、殺菌効果のある香りを使用すると雑菌の繁殖を抑える
アロマテラピーをオフィスに取り入れるとどんな効果が得られるのか
日本看護研究会では、3種のオイルが自律神経系に及ぼす作用についての研究がされており、それぞれの効果が実証されています。
導入場所の選び方
アロマを導入するとなった場合、置く場所は様々です。どこに置くと効果を最大限発揮できるのでしょうか。設置場所を検討していきましょう。
設置場所 |
期待したい効果 |
おすすめオイル |
ワークスペース(集中) |
・集中力向上・抗菌・殺菌効果で健康面へアプローチ |
・ハーブ系(ローズマリーなど)・柑橘系(ベルガモットなど) |
休憩スペース(リラックス・リフレッシュ) |
・リラックス空間を演出し仕事でのパフォーマンス向上・リフレッシュ |
・フローラル系(ラベンダーなど) |
エントランス |
・お客様や取引先が企業を連想させるような香りでイメージ定着・社員の帰属意識※4 |
・柑橘系(レモンなど)・ブランドセント※5 |
会議室 |
・リラックス効果・穏やかな雰囲気を演出できる |
・樹木系(ヒノキなど)・フローラル系(ラベンダーなど) |
オフィスにアロマを導入するときの注意点は?
・強すぎる香りのものは使用しない
強すぎると逆に不快感を与える可能性があります。また、特定の人しか好まないような香りもおすすめできません。
・妊娠中・治療中の方への配慮
日常で香るにおいが不快になり、それが身体に悪影響を及ぼしかねません。このような方がいる場合は体調を気遣い、配慮をしっかり行いましょう。
・従業員へのヒアリング
一般的にいい香りといわれるものでも、人によって感じ方は異なります。どのような香りが良いと感じるのか、しっかりアンケートを取りましょう。
・オイル管理
酸化しやすく、空気や紫外線、湿度で成分が変質しやすいものです。導入業者によっては社内で管理しなければならない場合があるので、管理者・責任者をしっかり決めておく必要があります。
まとめ
取り入れる前の準備段階、場所、香りの強さ等誤った形で取り入れてしまうと、逆に従業員の不満を煽ってしまったり、企業イメージを低下させてしまうこともあります。社内状況・会社イメージなど十分考慮したうえで、アロマの効果を最大限発揮できる取り入れを検討しましょう。
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※1 体温調節・飲食・睡眠等生体のリズムや怒り、不安などの情動行動を調整する
※2特定のにおいが、それに結び付く記憶や感情を呼び起こす現象
※3アンビエント・センティング。顧客満足度の向上を目的に香りによる空間演出をすること。世界的に実証済
※4集団、組織にただ属しているだけでなく、自分がその一員であるという意識・感覚のこと
※5企業やショップがブランドイメージに基づき、独自に開発した香り
参考文献
吉田聡子,佐伯由香.日本看護研究学会雑誌.”香りが自律神経に及ぼす影響”.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsnr/23/4/23_20000901001/_pdf .(参照2024-07-10)