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喫茶・カフェの空間デザインから学ぶ、オフィスコミュニケーションの活性化

2024.09.02

喫茶・カフェの空間デザインから学ぶ、オフィスコミュニケーションの活性化

近年、喫茶店やカフェは、単なる飲食の場を超え、「サードプレイス」として、多様な働き方を支えるABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の一角を担うようになっています。

これらの空間が、仕事やプライベートな会話など、様々な用途で利用されるのはなぜでしょうか? それは、空間デザインが、人々の行動やコミュニケーションに大きな影響を与えているからです。

コメダ珈琲店とスターバックス:対照的な空間が生み出す効果

例えば、コメダ珈琲店のような喫茶店では、平均滞在時間が60分程度と比較的長く、プライバシーに配慮したボックス席で、時には仕事の打ち合わせが行われることも。これは、ボックス席が周囲の視線を遮り、安心感と集中力を高める効果があるためと考えられます。

一方、スターバックスのようなカフェでは、大きなハイテーブルが特徴的で、平均滞在時間は30分程度と短めです。向かい合わせに知らない人が座ることも珍しくありませんが、不思議と気まずさを感じないのは、開放的な空間と適度な距離感が、適度な緊張感と活発なコミュニケーションを促すからでしょう。

机の高さ、空間の密度がもたらす効果

これらの違いは、主に「机の高さ」と「空間の密度」という2つの要素によって生まれます。

机の高さ

高い机・ハイテーブル: 活発な議論やアイデア出しに最適。適度な緊張感が生まれ、短時間で効率的なコミュニケーションを促します。

低い机・ソファー: リラックスした雰囲気を作り出し、長時間の滞在や深い対話、内省的な作業に適しています。

空間の密度

密集している状態: コラボレーションや活発な意見交換を促進しますが、集中力が必要な作業には不向きです。

まばらな状態: 集中力を高め、個人の作業効率を向上させますが、孤独感や孤立感を生む可能性もあります。

 

オフィスでの活用:空間デザインでコミュニケーションをコントロール

これらの要素をオフィスに取り入れることで、コミュニケーションの活性化や、状況に応じた適切な環境を提供することができます。

  • アイデア出しや活発な議論: ハイテーブルを配置したオープンスペース
  • 集中作業: プライバシーに配慮したボックス席や個室
  • 偶発的な出会い: カフェのようなオープンスペースや共有スペース
  • リラックスしたコミュニケーション: ソファーやクッションを配置したラウンジスペース

これらの工夫を通して、従業員の多様なニーズに応え、より創造的で生産的な職場環境を作り出すことができるでしょう。

まとめ

喫茶店やカフェの空間デザインから学べることは、オフィスにおいても、机の高さや空間の密度を意識的にデザインすることで、コミュニケーションの質や働き方を大きく変えられるということです。これらの知見を活かし、オフィス環境を改善することで、従業員のエンゲージメントを高め、組織全体の活性化に繋げていきましょう。