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雑談から生まれるイノベーション:コーヒーマシンの魔力

2025.07.22

雑談から生まれるイノベーション:コーヒーマシンの魔力

「最近、このラテの香りで、いいアイデアがよく浮かぶんです」

オフィスに設置されたコーヒーマシンの前で、ある社員がこうつぶやきました。 たった一杯のコーヒーが、部署を越えた会話の糸口になり、やがて新しいプロジェクトの芽が生まれる。そんな“魔法”のような出来事が、いま改めて注目されています。

なぜ「雑談」がイノベーションの土壌になるのか?

リモートワークやチャットベースのやり取りが増える中、意図的に設計されていない「偶然の会話」は減っています。 でも実は、人と人との間に“余白”が生まれる雑談こそが、アイデアとアイデアが出会う交差点なのです。

IBMの研究では、「異なる部署の社員同士が接点を持つ機会が多い企業のほうが、イノベーション指標が高い」というデータもあるほど。 では、その接点をどうやってオフィス内につくるか? その答えのひとつが、“あの場所”なのです。

コーヒーマシンが持つ「空間としてのチカラ」

コーヒーマシンは単なる設備ではありません。人を惹きつけ、足を止めさせる「磁石のような場所」です。 この“コーヒーポイント”が持つ設計的価値には、こんな特徴があります:

  • 滞在時間がちょうどいい(1~2分の自然な立ち話)
  • 上下関係を和らげる(取締役と新卒が偶然並ぶことも)
  • 無理のない会話のきっかけを生む(「今日、眠くない?」の一言から)

さらに、内装に少しこだわることで、「コーヒーの香り+木目調の落ち着き」で、五感を刺激する空間に昇華させることもできます。

実際のリノベ事例より:コーヒーエリアから始まった変化

あるIT企業では、旧来の社員食堂横に小さなコーヒーバーを新設しました。 すると、部署の異なる社員同士の接点が増え、業務時間外のコラボプロジェクトが自然発生的に立ち上がったといいます。 面白いのは、会議室でアイデアが出る頻度は変わらなかったのに、「実行されるアイデア」が増えたという点です。

発想よりも、行動へのスピードが高まった。 つまり“おしゃべりの延長”で共感が得られたことで、プロジェクトが走り出しやすくなったのです。

まとめ:空間に、会話の仕掛けを

「この空間に、どんな会話が生まれてほしいか?」

これは私たちがオフィスを設計するとき、いつも自問することです。 コーヒーマシンのような小さな設備も、設置場所・まわりの雰囲気・照明や素材の選び方ひとつで、イノベーションの導火線になり得ます。次にオフィスをリノベーションするときは、会議室やデスクのレイアウトだけでなく、“雑談のための場所”も設計してみませんか? そのカップから、明日のビジネスが始まるかもしれません。


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