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集中できる空間 vs. コラボしやすい空間:理想のバランスを探る
2025.07.28
「オフィスをリノベーションするなら、集中できる個人ブースは必須」
「いや、イノベーションには雑談が生まれる空間が必要だ」――
私たちが現場でよく聞くこの“対立”は、実はどちらも正しいんです。 働き方が多様化する現代において、オフィス空間も“選べること”が価値になります。 では、その理想のバランスとは?
集中空間の効能と落とし穴
集中空間の代表例は、個人ブースやサイレントルーム。 音や視線を遮断することは、思考の深掘りやクリエイティブな作業に不可欠です。 特にエンジニアやライターなど、没頭することが成果に直結する職種では効果抜群。
しかし、閉じた空間ばかりになると、孤立感や「声をかけづらい」雰囲気が生まれ、コミュニケーションの断絶を招くことも。
コラボ空間の魅力と課題
一方、ラウンジやスタンディングデスクを活用した共創空間は、アイデアが交差する交差点になります。 偶発的な会話から新規プロジェクトが生まれることも少なくありません。
ただし、オープンな空間は集中を必要とする作業には不向きで、周囲の音や動きが気になってパフォーマンスが低下するケースも。
デザインの答えは“二項対立”ではない
集中か、コラボか。その問いの答えは、「どちらか」ではなく「両方を成立させる設計」にあります。実際、私たちが手がけるオフィスリノベーションでは、以下のような工夫を取り入れています
- ゾーニングによる空間の使い分け → パーテーションや床材で“心理的な切り替え”を促進
- 音環境のコントロール → 吸音パネルやBGMによって適度な雑音を調整
- 可変性のある家具配置 → 可動式パネルや軽量家具で、空間の“編集力”を持たせる
このように、意図的に「混在」させることで、働く人のニーズを柔軟に受け止めるオフィスが実現します。
まとめ:「空間は、選択肢である」
私たちが目指すのは、「全員にとってちょうどいい」ではなく、「一人ひとりが使い分けられる」オフィス空間です。集中したいときはこもれる。話したいときはつながれる。 それが、現代の働き方にフィットしたオフィスの姿だと考えます。次のリノベーションでは、機能性だけでなく「空間に選択肢があるか」をひとつの基準にしてみてはいかがでしょうか。
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